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05-10-25

【POP ASIA 2005】シャイさがもたらした失望

 今回の中で最も期待し、最も期待外れだったのが張亞東。
 メンバー構成の上でも、これまで培った彼の実績の上でも、POP ASIA開催の意義を体現できるのは、大阪・東京・福岡の3公演全て合わせても張亞東が最も適切な人物であろう。

 問題があるとすれば、彼が非常にシャイな男だというところ。

 本当にシャイである。
 自己紹介もしない。

 彼と同じステージに立つアメリカ人ジャズシンガーのアンジェラに対してもタイミングを失っている。彼女がなぜPOP ASIAのステージに立つのか、その意義は彼女の歌声だけでは伝わらない。少なくとも僕にとっては普通に黒人女性のジャズシンガーにしか見えないからだ。「円熟した歌声により東洋と西洋の要素が融合した独特のテイストを生み出し、ヤートンの音楽に、これまでの中国音楽の枠を超えた存在感を与えている。」との主催者ホームページのメッセージは、彼に説明責任があるはずだ。彼がその場で彼女を讃える一言があれば充分なのに。

 坂本美雨については、さらに説明責任を果たすタイミングを失ったように感じる。坂本自身、それほど前に出るタイプではない。歌う際の存在感の大きさは彼女の能力ではあるが、なぜ彼女なのかという説明を彼の言葉でほしかった。坂本美雨の線の細さにさえあおられるシャイさである。

 唯一、これを覆したのが趙薇だったろう。彼女は自ら可愛いことを自覚している。その可愛らしさをどう強調し、観客に納得させようとしているか、彼女は心得ていた。デビュー当初はド下手だった歌唱力も、最新アルバム『「双Double』では独特の雰囲気を醸し出せるまでになっていた。客席からかけられる中国語の声援に応えたのは彼女だけだった。しかもかなりのオーバーアクションで、可愛く。王菲の持ち歌で亞東の代表的なプロデュース曲「只愛陌生人」をコケティッシュに歌い、跳ね飛ぶ姿は、プロデューサーとしての彼の能力を結論付けるのに格好の結論と言っていい。

 そう、張亞東の能力の問題ではない。
 張亞東のシャイさがもたらした失望だった。


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